家族が逮捕されたら連絡は来る?いつ面会できる?弁護士が詳しく解説

家族が逮捕されても警察から連絡が来ない場合があり、逮捕直後の72時間に本人と接触できるのは原則として弁護人のみです。一般の家族による面会は勾留決定後に可能となります。本記事では、家族への連絡が来る場合と来ない場合・面会できる時期・接見禁止処分が付いた場合の対応・差入れの実務を、刑事事件に注力する弁護士が解説します。

はじめに ― 連絡が来た、でも何も分からない

「先生、うちの主人が昨日から帰ってこないんです。朝になっても連絡がつかなくて、さっき同僚の方から『警察に連れて行かれたらしい』と聞きました。警察からはまだ何の連絡もないんです。これって、どういうことなんでしょうか……」

大宮で刑事事件を扱う弁護士として、このようなご相談をいただく機会は少なくありません。

警察から逮捕の連絡が来ること自体は、実務上よくあります。家族が弁護人を選任する権利(刑事訴訟法30条2項)を保障するため、警察は連絡する運用をとることが多いのです。

しかし、「連絡が来た」と「状況がわかった」は別の話です。電話一本で伝えられるのは「○○警察署に留置しています」という事実だけで、なぜ逮捕されたのか、これからどうなるのか、本人は今どんな状態なのか――こうした肝心なことは、ほとんど何も分かりません。

また、本人が動揺して連絡先を正確に伝えられなかった場合や、深夜・早朝の逮捕では、連絡自体が翌日以降にずれ込むこともあります。

知らないまま時間だけが過ぎ、「本当は一刻も早く動けば変わったことが、手遅れになってしまった」――これは、私が最も避けたいと考えている事態です。

この記事では、ご家族からよく寄せられる次のような疑問に、実務に即してすべてお答えします。

  • 警察から家族への連絡はあるのか
  • 本人から電話はかかってくるのか
  • 家族が面会できるのはいつからか
  • 弁護士なら、いつ・どうやって会えるのか
  • 「接見禁止」とは何か、付いてしまったらどうなるのか
  • 差し入れはどこまでできるのか

不安のまま動けずにいるより、「いま何が起きていて、何ができるのか」を正確に知ることが、最初の一歩になります。

関連記事
逮捕直後から72時間のあいだに具体的に何をすべきかは、家族が逮捕されたらすぐやるべきこと にまとめています。併せてご覧ください。


1. 警察からの連絡はいつ来る?来ない場合の確認方法

1-1. 法律上、警察に「家族への通知義務」は原則ない

驚かれる方が多いのですが、警察が逮捕の事実を家族に自動的に通知する制度は、原則としてありません。

刑事訴訟法には、本人に対して「弁護人を選任できる」「黙秘できる」といった権利を告げる規定はありますが、ご家族に「ご主人が逮捕されました」と連絡する義務までは定められていないのです。

ご本人が警察官から「家族に連絡しますか?」と聞かれ、「頼みます」と答えれば伝わることもあります。しかし、

  • ご本人が動揺して「連絡しないでほしい」と言ってしまう
  • 取調べの流れで話題に上らない
  • 警察側が「本人の意向次第」で処理してしまう

といった事情で、結果として家族が何日も気づかないケースは珍しくありません。

「連絡がないということは、家にいるだけで大事には至っていないのだろう」と自分に言い聞かせながら、何日も待ち続けてしまう。これが、私が最も相談のタイミングを逃してほしくないパターンです。

1-2. 本人から電話がかかってくるのは、ごく限定的

「本人から電話がかかってきたら話せるだろう」と思われるかもしれませんが、実態はかなり違います。

逮捕後の留置施設では、電話は自由にできません。 逮捕期間中(勾留前)は、基本的に本人から家族へ電話することはできないと考えてください。

たとえ電話があったとしても、事件の内容については話せません。本人の状況を正確に知りたい場合は、弁護士が接見に行くのが唯一の現実的な手段です。

「明日も電話できる」と期待していると、翌日からぷつりと連絡が途絶えることも普通にあります。本人からの電話を「情報源」として頼るのは、現実的ではないとお考えください。

1-3. 「家族が逮捕された事実」をどうやって確認するか

ご家族から「どうやら逮捕されたらしい」と聞いた段階で、まず確認していただきたいのが次の点です。

①どこの警察署に身柄があるか

逮捕した警察署と、身柄が留置されている警察署が同じとは限りません。まずは地域の所轄警察署に電話をかけ、「留置に○○という者がいますか」と確認します。

プライバシーへの配慮から、電話口では名前だけを伝えて、続柄・生年月日を聞かれることが一般的です。留置担当の係につないでもらってください。

②逮捕日時と罪名

留置担当者に確認できるのは、概ね「留置の有無」「面会ができるかどうか」「差し入れの受付時間」程度です。罪名や事件の具体的な内容は教えてもらえません。 これは情報を隠しているのではなく、留置管理課はそもそも事件の内容を把握していないためです。

ここで詳しい情報を得るためには、弁護士が接見に行くのが最短ルートになります。これは後述します。

③心当たりがない場合

「どこの警察署かすら分からない」という場合は、

  • まずは自宅・職場の最寄りの警察署
  • 次に、本人の行動範囲(通勤経路・よく行く場所)周辺の警察署

の順に電話で確認するのが実務上の手順です。それでも分からないときは、弁護士にご相談いただければ、ご依頼を受けたうえで、より効率的に身柄の所在を確認することができます。


2. いつ面会できる?逮捕直後の72時間は原則として家族は会えない

2-1. この72時間に何が起きているか

逮捕されてから勾留されるまでの流れは、法律で時間制限が決まっています。

  1. 逮捕から48時間以内 ― 警察が検察官に身柄を送致するかを判断
  2. 送致から24時間以内 ― 検察官が裁判所に勾留請求するかを判断
  3. 勾留請求後 ― 裁判官が勾留質問を行い、勾留決定または釈放を判断

合計で最大72時間。この72時間は「捜査機関が身柄拘束を続けてよいかを決める時間」であり、この間、ご家族による一般面会は原則として認められていません。

【埼玉(大宮)の実務】 埼玉県内で逮捕された場合、夕方ごろまでに逮捕されれば翌日中に検察へ送致され、その日のうちに勾留の判断が出ることが多いです。深夜や夜遅めの時間帯の逮捕であれば、翌々日になるケースもあります。なお、東京と比べると、埼玉では検察官の勾留請求と裁判官の勾留決定がほぼ同日に行われる傾向があります(東京は請求の翌日に決定が出ることが多い)。このため、埼玉では動ける時間が短く、初動が特に重要です。

2-2. なぜ家族は会えないのか

法律上、一般面会(家族面会)が認められているのは「勾留されている者」に対してです。逮捕段階(勾留前)については明文の規定がなく、実務上も警察署ごとの対応に差があります。

ただ、ひとまず留置に足を運ぶ価値はあります。 実際に、埼玉県内の警察署では、逮捕期間中に家族が直接留置を訪ねると、「会っていきますか?」と声をかけてもらえたケースもあります。差し入れだけでも受け付けてもらえることもありますので、まず問い合わせてみてください。

ご家族のお気持ちとして「顔を見て、一言でも声をかけたい」というのは自然なことです。勾留決定後に一般面会が安定して使えるようになるまで、弁護士接見と留置への直接訪問を組み合わせて対応する方法をご検討ください。

勾留がどういう手続きなのかについて
手続きの流れ、勾留が決まると何が起きるかは 勾留とは で詳しく説明しています。

2-3. でも、本人の声を届ける方法はあります

「72時間は何もできないのか」というと、そうではありません。

弁護士であれば、逮捕直後からいつでも本人に会うことができます。

これが、いま私がこの記事で最もお伝えしたいポイントです。ご家族が会えない時間こそ、弁護士による接見が圧倒的に意味を持ちます。

72時間以内に動いてください。 この時間を過ぎると、勾留が決まり、取調べへの供述が固まり、示談交渉の余地が狭まります。「様子を見てから」が最もリスクの高い選択です。

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3. 弁護士接見 ― 逮捕直後から使える唯一の手段

3-1. 弁護士接見は「24時間、回数制限なし」

弁護士が留置施設で本人と面会することを、法律上は 「接見」 と呼びます。一般面会とは制度が別で、次のような強い特徴があります。

項目 弁護士接見 一般面会(家族)
逮捕直後(72時間以内) 可能 不可
時間帯 原則24時間いつでも 平日の日中のみ
回数制限 なし 原則1日1回
立会いの警察官 なし あり
内容の秘密性 守秘義務あり、漏れない 事件の話は制限される
接見禁止命令中 可能 不可

弁護士接見は、刑事訴訟法に基づく 「接見交通権」 という強い権利として保障されています。捜査の都合で制限されることも原則としてありません。

つまり、ご家族がどうしても会えない72時間のあいだでも、弁護士は夜であっても、土日であっても、本人に会いに行くことができるのです。

3-2. 弁護士接見で「できること」

接見に行って、弁護士は次のことをします。

  • 本人の体調・精神状態の確認
  • 事件の内容の聴取(第三者に漏れない環境で)
  • 黙秘権・署名押印拒否権など、取調べに向き合うための助言
  • 取調べの状況の記録(暴言・誘導がないかを含む)
  • ご家族への伝言
  • 必要な物品の差し入れ手配
  • 示談や身柄解放に向けた方針のすり合わせ

ご家族にとって最も価値があるのは、おそらく 「本人の声をそのまま持ち帰ってきてもらえる」 ことだと思います。

「ちゃんとご飯は食べているのか」「家族に伝えたいことはないか」「弁護士に話せていないことはないか」。一般面会では話せない内容も、接見の場では本人と弁護士だけで話せます。

ただし、一点ご注意ください。弁護士は本人との間で守秘義務を負っています。 本人が「家族には話さないでほしい」と意向を示した内容については、たとえご家族からの依頼で接見した場合でも、弁護士から詳細をお伝えすることはできません。これは弁護士が信頼される基盤であり、本人を守るルールでもあります。

3-3. 当番弁護士制度 ― 無料で即日、初回接見に来てもらえる

「私選で弁護士を頼む余裕がまだない」「どの弁護士に頼んでいいか分からない」というご家族のために、当番弁護士制度があります。

  • 逮捕された本人、またはご家族から申し込める
  • 初回の接見は無料
  • 逮捕された地域の弁護士会に電話で申し込む
  • 当番の弁護士が、原則として当日または翌日に接見に来てくれる

(出典:日本弁護士連合会「当番弁護士制度」)

「弁護士なんて知り合いがいない」「夜中にどうすればいいか分からない」――そういうときに、まず使える窓口だと覚えておいてください。さいたま地域であれば、埼玉弁護士会に連絡することで当番弁護士の派遣を申し込めます。

もちろん、初回接見のあとにそのまま私選で依頼することもできますし、別の弁護士に改めて依頼することも可能です。まずは本人と弁護士を一度会わせ、状況を把握することに意味があります。

3-4. 私選弁護士を早期に選任する意味

当番弁護士はあくまで「初回接見」の制度です。その後の継続した弁護活動(示談交渉、勾留阻止、接見禁止解除、不起訴を目指した活動など)は、

  • 私選弁護士として改めて依頼する
  • 勾留後に国選弁護人を請求する

のいずれかに分岐します。

どちらが良いか、費用面・動ける範囲はどう違うか、という点は 国選・私選の違い弁護士費用の考え方 で整理しています。ご家族が負担する金額の現実も含め、遠慮なくご相談ください。


4. 一般面会(家族面会)はいつから、どう使えるか

4-1. 勾留が決まってから面会できるようになる

先にお伝えしたように、逮捕から勾留決定までの72時間は、一般面会が原則としてできません。

勾留決定が出たあと、接見禁止処分が付いていない場合に限り、家族による面会が可能になります。(接見禁止については第5章で詳しく説明します)

勾留は原則10日間、最大でもう10日延長されて合計20日までです。この勾留期間中、ご家族は留置施設または拘置所で本人と面会することができるようになります。

4-2. 一般面会の「現実のルール」

ここで注意が必要なのは、家族面会には次のような制限がある、ということです。

  • 平日の日中のみ(多くは午前8時半〜午後4時頃、昼休みを挟む)
  • 土日祝日は面会不可の施設が多い
  • 1日1回、合計15〜30分程度
  • 面会できるのは原則1組3人まで
  • 警察官(または刑務官)が立ち会う
  • 会話の内容はメモを取られる

「仕事を半休して行ったのに、先に別の家族が来ていたので今日はもう面会できません」と告げられる、というのは実際によくあります。

また、面会の席で事件のことを話すと、警察官に中断されます。 口裏合わせや証拠隠滅の防止が目的ですから、「その話はやめてください」と言われ、強くなると面会自体を打ち切られます。

4-3. 話せる内容の制限

面会で話せるのは、基本的には 「生活・体調・家族のこと」 です。

話せるものの例:

  • 体調、食事、睡眠はとれているか
  • 家のこと、子どものこと、ペットのこと
  • 必要な差し入れ
  • 「家族はちゃんと待っている」という気持ち

話すと制止されがちなものの例:

  • 事件の具体的な内容
  • 「こう答えたほうがいい」といった取調べへの助言
  • 被害者や共犯とされる人の話

ご家族としては、「事件について口を出すのは弁護士に任せ、面会では気持ちと生活のことを伝える」と割り切るのが、結果的に本人を支える一番の方法です。事件の話は、弁護士接見で処理していくことになります。

4-4. どうしても「聞きたいこと」がある場合

「なぜこんなことになったのか、本人の口から聞きたい」。これは当然のお気持ちです。

ただ、その問いを面会の席で投げかけても、立会いのある状況では本人は本音で話せません。本当の意味でご家族が知りたいことは、弁護士を介して、弁護士接見経由で確認するのが最短で確実です。


5. 接見禁止命令 ― 家族が会えなくなる制度

5-1. 接見禁止とは何か

勾留が決まっても、それでも家族と会えない場合があります。それが 「接見等禁止命令」、通称 「接見禁止」 です。

これは裁判官が、

  • 証拠隠滅のおそれがある
  • 共犯者との口裏合わせのおそれがある
  • 被害者との接触が危惧される

と判断したときに、勾留決定と同時に付けるものです。刑事訴訟法に根拠があり、実務上は次のような事件で付きやすい傾向があります。

  • 共犯者がいる事件(組織犯罪・詐欺グループなど)
  • 関係者が多い事件
  • 否認している事件
  • 薬物事件

5-2. 接見禁止が付くと、どうなるか

接見禁止が付くと、

  • ご家族は面会できません
  • 手紙のやり取りも原則できません
  • 差し入れも、物によって制限されます

「ようやく勾留が決まって面会できると思ったのに、接見禁止と言われた」というのは、ご家族にとって本当につらい知らせです。

5-3. それでも弁護士は会える

ここが重要です。接見禁止命令が付いていても、弁護士は本人と接見できます。

刑事訴訟法は、弁護人との接見交通権を特別に保護しています。接見禁止の対象は「弁護人以外」と法律に明記されており、弁護士だけは立場を超えて本人と会い続けられます。

つまり、

  • ご家族が会えない
  • 手紙も出せない
  • 差し入れも制限される

という状況でも、弁護士を介して本人の様子を聞くこと・メッセージを届けること・差し入れの手配をすることは可能なのです。接見禁止が付いたときこそ、弁護士が本人とご家族をつなぐ唯一のパイプになります。

5-4. 接見禁止の「解除」に向けた動き

接見禁止は、付いたら最後、ずっとそのままという制度ではありません。弁護士は次のような動きを取ることができます。

①準抗告

接見禁止決定に対して、裁判所に異議を申し立てる手続きです。「証拠隠滅のおそれは具体的でない」「家族との接見まで禁じる必要はない」といった主張をし、裁判所が決定を見直す余地があります。

②一部解除の申立て

「配偶者と未成年の子どもに限って面会を認めてほしい」「手紙のやり取りに限って解除してほしい」といった 「部分的な解除」 を求める方法です。全面解除より認められやすく、家族との関係を維持するうえで現実的な選択肢になります。

③準抗告が通らなかった場合の再申立て

捜査の進展で「隠滅すべき証拠がもうなくなった」といった事情の変化があれば、再度の申立てが有効になることもあります。

なお、準抗告は弁護士でなくても、ご本人やご家族(法定代理人・配偶者・直系親族等)が申し立てることができます。ただし、実務上は適切な主張を構成する必要があり、弁護士に依頼するのが現実的です。接見禁止が付いた段階は、速やかに弁護士につなぐタイミングと考えてください。

6. 差し入れの実務

6-1. 差し入れは「面会できなくても」できる

ここは救いのある話です。接見禁止が付いていても、差し入れ自体は原則として可能です(物の種類によります)。本人に「家族が支えている」と物理的に伝える手段になります。

差し入れ窓口は、本人がいる留置施設または拘置所。受付時間は概ね平日日中で、施設ごとに時間が決まっています。

6-2. 差し入れできるもの(一般的な例)

  • 現金(金額上限あり、所内での購入に充てられる)
  • 衣類(下着・靴下など。色・素材の条件あり。紐付き・フード付きはNG)
  • 書籍・雑誌(冊数制限あり、成人向け等は不可)
  • 手紙・便箋・封筒(内容は検閲されます)
  • 眼鏡・補聴器(必要な医療器具)

6-3. 差し入れできないもの(一般的な例)

  • 食品全般(留置施設では、ほぼ持ち込み不可)
  • タバコ・ライター
  • 携帯電話・スマートフォン・充電器
  • ハサミ・金属製品
  • 紐や紐付きの衣類(安全上の理由)

ただし、施設ごとに細かいルールが違います。迷ったら、差し入れ前に施設に電話で確認するのが確実です。弁護士にご依頼いただいている場合は、「家族からこの差し入れをしたい、どうすれば通るか」を事前に整理してお伝えすることもできます。

6-4. 現金差し入れの具体的手順

「着替えを買わせるために少し現金を入れたい」というご相談は多いです。現金差し入れは、

  • 窓口で所定の用紙に記入
  • 金額を納付
  • 本人名義の所内口座に反映

という流れが一般的です。金額の上限は施設で異なりますが、数万円の単位で設定されていることが多いです。

6-5. 書類・書籍の差し入れ

長期化する身柄拘束では、本人の精神を保つために「読むもの」が非常に大きな意味を持ちます。

  • 文庫本
  • 家族写真(現像写真。デジタルはNG)
  • 子どもの手紙

このあたりは、本人の気力を支える最重要の差し入れです。書籍は冊数制限があるものの、継続的に差し入れていくことができます。

なお、差し入れは直接持参するだけでなく、郵送で受け付けている施設も多いです。遠方の方や繰り返し差し入れを行いたい場合は、留置施設に郵送対応の可否を問い合わせてみてください。


7. 「家族が今すぐできること」を整理します

ここまでの内容を、ご家族の視点で時系列にまとめます。

ステップ1:身柄の所在を確認する

  • 心当たりのある警察署に電話し、「留置に○○がいるか」を確認する
  • 分からなければ、最後に目撃された場所の所轄警察署へ
  • 罪名・事件内容までは教えてもらえないのが通常

ステップ2:弁護士につなぐ(最優先)

家族が面会できない72時間のあいだ、動けるのは弁護士だけです。

  • 当番弁護士を呼ぶ(弁護士会に電話、初回接見無料)
  • または、刑事事件に注力する弁護士に私選で依頼する

「どの段階で頼むべきか迷っている」ではなく、「今すぐ頼む」が正解です。1日遅れるだけで、取調べでの供述内容、勾留されるかどうか、接見禁止が付くかどうか、が大きく変わります。

ステップ3:差し入れ・連絡体制を整える

  • 本人の衣類、眼鏡、現金などを準備
  • 施設に差し入れ時間を確認
  • 弁護士との連絡手段(携帯・メール)を共有

ステップ4:取調べ対応を本人に伝えるのは「弁護士経由」

「黙秘したほうがいい」「こう答えて」という話を、一般面会の席でしてはいけません。本人の不利になります。取調べへの向き合い方は、必ず弁護士接見を経由してください。

取調べの実際や黙秘権の考え方は 取調べと黙秘権 で詳しく書いています。

ステップ5:長期戦に備える

勾留が決まると、身柄拘束は最大20日。起訴されれば、さらに続きます。ご家族はその間、

  • 本人の職場との連絡(必要に応じて欠勤の調整)
  • 被害者対応(謝罪・示談は必ず弁護士経由で。直接連絡はかえって不利になります)
  • 家計の維持

と、走りながら考えることになります。一人で抱え込まないでください。弁護士は、法律面だけでなく、ご家族の負担を整理するパートナーでもあります。


8. よくあるご質問(FAQ)

Q1. 警察から連絡がないのですが、逮捕されていないということでしょうか?

A. 警察に家族への通知義務は原則ありません。「連絡がない=逮捕されていない」とは限らないのが現実です。心当たりの警察署に電話で確認するのが最初のステップです。

Q2. 本人と電話で話せないのですか?

A. 逮捕期間中(勾留前)は、基本的に本人から家族へ電話することはできません。留置施設からの電話は認められていないと考えてください。本人の状況を知りたいなら、弁護士が接見に行くのが唯一の現実的な手段です。

Q3. 逮捕された翌日に面会に行っても会えますか?

A. 逮捕から勾留決定までの最大72時間は、一般面会は原則としてできません。勾留決定後に平日日中の面会が可能になります。

Q4. 接見禁止と言われました。完全に諦めるしかないですか?

A. いいえ。弁護士は接見禁止下でも本人に会えます。 差し入れも物によっては可能です。さらに、準抗告や一部解除で接見禁止自体を見直す手続きもあります。ひとりで抱え込まず、すぐに弁護士にご相談ください。

Q5. 当番弁護士と私選弁護士は、どちらがよいのでしょうか?

A. 当番弁護士は「初回接見だけ」を無料で担当する制度で、継続した弁護活動は別に私選または国選で選任する必要があります。刑事事件に注力する弁護士への私選依頼は、初動から一貫した戦略が取れるという意味で強みがあります。国選・私選の違い も参考にしてください。

Q6. 弁護士費用が不安です。

A. 料金の考え方、着手金・報酬の相場、刑事事件特有の実費などは 弁護士費用 で具体的に示しています。お話を伺ったうえで、無理のないかたちでご案内することを大切にしています。

Q7. 被害者に直接謝罪に行っても大丈夫ですか?

A. やめてください。 ご家族が直接被害者に接触すると、証拠隠滅や脅迫と誤解される危険があり、本人の身柄拘束を悪化させる可能性があります。被害者の連絡先を知っている場合でも、まず担当刑事に相談したうえで、示談交渉は弁護士を通じて行ってください。

Q8. 夜中や休日でも相談できますか?

A. 当事務所は、刑事事件については可能な限り初動対応を優先しています。逮捕直後の時間帯は、後の展開を決定づける最も重要な時期です。LINE・電話・フォームのいずれからでも、遠慮なくご連絡ください。


9. 最後に ― 「待っているだけ」では、時間は進みません

ご家族が逮捕されたという知らせを受けたとき、多くの方が「ひとまず冷静になろう」「連絡が来るのを待とう」と考えます。その気持ちは当然です。

しかし、刑事手続きは 72時間で大きな岐路を迎えます。 この72時間は、

  • 取調べで本人の供述がどう固まるか
  • 勾留されるか・釈放されるか
  • 接見禁止が付くかどうか

が決まっていく、もっとも重要な時間帯です。そして、ご家族がこの時間に直接動ける手段は、残念ながらほとんどありません。

動けるのは、弁護士だけです。

レナトス法律事務所は、犯罪被害・交通事故によって 「止まった時間を進める援助」 を理念に、大宮で開業しました。突然の逮捕でご家族全員の時間が止まってしまう、その苦しさに、少しでも早く応えられる存在でありたいと考えています。

「連絡が来ない」「会いに行けない」「何をしていいか分からない」――その状態で一人で耐え続ける必要はありません。まずはお話を聞かせてください。

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この記事を書いた人

レナトス法律事務所 代表弁護士/埼玉県弁護士会所属(登録番号 第64945号)
刑事事件と交通事故被害者の民事を中心に、ご相談者おひとりおひとりに丁寧に向き合うことを大切にしています。前職のアトム法律事務所を経て、2026年4月に独立・レナトス法律事務所を開設しました。
取扱分野:刑事弁護/交通犯罪/薬物事件/性犯罪/暴行・傷害/交通事故被害者の民事/犯罪被害者支援(拡大予定)

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